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want to be ...
第25章 Request Story♡ 2人の1日 Ⅲ






そう思って左側を向くと、丁度目に入ったものに満面の笑顔になる。


「蒼汰さんっ」


「んっ!?」


手を繋いでいない方の左手で蒼汰さんの浴衣の袖をちょいちょいと引っ張り、目的のものを指さす。


「あれ!あれ食べたいっ」


「お、おう…」


蒼汰さんを引っ張り目的のもの…大判焼きが並ぶ屋台に近付く。


「へぇ…杏奈、これ好きなの?」


「大好きですよ!もうすっごく大好きなんです!」


ぴょんぴょんと飛び上がるあたしに笑って


「じゃあ食べるか」


と言ってくれる蒼汰さん。


食べるのは、もちろん。


「おじさーん!あんこ味とチョコ味ちょーだいっ」


あんこ味!


しかも毎年この花火大会は小さい頃からずっと見に来てて、屋台のおじさんやおばさんの顔ぶれもほとんど変わらないから、


「おっ、杏奈ちゃんか!毎年ありがとな~、
隣にいるイケメンはダーリンか~?」


「うん、彼氏なの~」


顔見知りだし、特に大判焼きは毎年買うから


「おいおい、2個はすくねえだろ。
金はいいから3個ずつくらい持ってけ」


なんて言いながら大量にくれたりする。


「えぇ、嬉しい!すっごく嬉しい!!ありがとうっ」


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