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want to be ...
第6章 ヤキモチ






「俺のマンションおいで」


あの日から数日後の金曜日の夜。


そんな連絡が来て、勉強を中断して急いでパジャマから私服に着替える。


部屋の鍵を閉めてポストに突っ込み駅まで走り、いつも乗る電車に乗り込む。


S駅か…初めて降りる駅だ。


満員電車に揺られながら、考えるのはもちろん蒼汰さんのことばかり。


進学先は、蒼汰さん達と同じ大学に決めた。


もともと勉強は好きで高校でも上位の方だし、高1の時から経済学部に入る予定はたててたから。


それに、大学での蒼汰さんや美咲さんを見たいって理由もある。


嬉しいことにA判定キープしてるから、このまま頑張ろう。


蒼汰さんはあたしに干渉して来ないから、○○大に行くこと言ってないし知らないだろうから…びっくりさせちゃおう。


そう思って、口元に笑みを浮かべた。


S駅に着いて電車を降り、ホームを出て少し歩くと、たくさんのマンションやアパートがところ狭しと並んで立っていて。


高鳴る心臓を鎮めるように、とあるマンションの住所をマップのアプリに打ち込む。


あの日、教えてもらったあとすぐに調べたら、検索の一番上に出てきたのがそこだった。


他のマンションやアパートより一際存在感があり、一番高さがあるそのマンションは、蒼汰さんが教えてくれた番組の他でも、おしゃれで間取りが広くて誰もが憧れるマンションだって何度も特集されてたみたいで。


…そんな素敵なところに、住んでたんだ。


そんなに遠くないそのマンションまで、早歩きで歩く。


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