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第8章 葛藤

駅からアパートまで歩きながらため息を連発する。


最近全然食欲ないなぁ、頭痛いし気持ち悪いし…


蒼汰さんの影響なのかな？


だとしたらすごいや…


あたし、蒼汰さんに生かされてるみたいだ。


…もう3週間、連絡ないけどね。


全然集中出来なかった大学から帰り、ベッドに勢いよくダイブした。


｢はぁ…｣


もう、飽きられちゃったのかな…？


ねぇ、蒼汰さん…


嘘だったんだって、思っちゃいそうです…


だって、普通こんなにかからないでしょ？


美咲さんに思いを伝えるのに…


｢好き｣の2文字だけじゃないですか。


あなたは相変わらずヘタレなのですか？


あたしには甘い笑顔付きで言ってくれた言葉を、相変わらず大本命には言えないのですか？


早くしてくれないと、あたし…


その時、頭の横に置いてあるスマホが着信音を響かせた。


びく、と身体を震わせつつ急いで確認すると


｢…｣


また…か。


最近、暁くんからの｢ヨリ戻そう｣メールが異常に送られてくる。


申し訳ないけど…どんなに言い訳しようがもうあなたなんてあたしの眼中にないの。


それに、メールを見ていく内に、付き合ってた頃は見えなかった暁くんの最悪な本性が見えてきて。