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叶わないならせめて、手に入らないならいっそ
第11章 雨は止んで
あらわになる素肌にごくりと唾を飲む。
首や鎖骨に唇を落としながら、速くなっている若葉の鼓動を聞く。

全てが愛おしい。
こいつは俺のものなんだ。

胸に薄く色づく部分に触れる。
手の平を這わせて、五本の指がそれぞれわざと引っ掛かるように撫で下ろした。
小指、薬指、中指、人差し指……最後に親指の先で突起を引っかくと、若葉が吐息を漏らす。

「……っは……」

もう片方の胸に吸い付く。
チロチロと舌を蠢かせると、若葉がシーツを掴んだ。
目を閉じて眉をしかめている。

可愛い。
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