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好きなもの
第1章 好きなもの
紅葉
紅葉は上から見る。
昔、本で読んだ台詞。
確かに、ただ純粋に紅葉を楽しむならいい。
緑から黄、そして赤へのグラデーション。夕暮れの空色にも劣らず、最高の色合いを魅せる。
でも私は下から見上げる。
一枚一枚、空から風に舞い落ちる。
よぎるのは辞めた仲間達。
もっと考えを言わせていれば、
もっと自由を与えられれば、
もっと愛を伝えられれば、
思うのは、自分の力量の無さと、強い決意。
結果なんて私が作る。ただ笑顔でいてくれれば良かったのに。それだけなのに。
赤く黒い血のように、舞い落ちる。
紅葉は上から見る。
昔、本で読んだ台詞。
確かに、ただ純粋に紅葉を楽しむならいい。
緑から黄、そして赤へのグラデーション。夕暮れの空色にも劣らず、最高の色合いを魅せる。
でも私は下から見上げる。
一枚一枚、空から風に舞い落ちる。
よぎるのは辞めた仲間達。
もっと考えを言わせていれば、
もっと自由を与えられれば、
もっと愛を伝えられれば、
思うのは、自分の力量の無さと、強い決意。
結果なんて私が作る。ただ笑顔でいてくれれば良かったのに。それだけなのに。
赤く黒い血のように、舞い落ちる。