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藤の舞
第15章 誘惑
男が脱いでバンカーに掛け、ベッドサイドに腰を降ろしてから横になった。

恥ずかしいのか天井を向いている。

「お仕事疲れてたんじゃない?」

「ああ…接待で沢山酒を飲まされた。」

「アタシも…」

言いながら、ブラウスのボタンを外す。

「貴方も楽にしたら?」

男の方を向いて、ネクタイに手を掛ける。

男がアタシのブラウスから覗くブラジャーと胸に気づいた。

「君…」

「アタシも楽になりたいから…」

男の胸に半分体を乗せて、ネクタイを外しにかかった。

シュルルッ…

「君…」

もう一度男が言ったが、無視してシャツのボタンを外していく。

止めるわけでもなく、じっとしたまま、
自分から仕掛けたんではないという体(てい)だ。

男のシャツをズボンから引き出して、自分のも同じようにする。

男の上に胸を押し付けるように乗って男を見上げた。

男は完全に欲情した表情のくせに、まだ両手を広げたまま何もしてこない。

「アタシってそんなに魅力ない?」

「いや、そんなことはないよ。ただ、突然すぎて…」

「普通じゃないと駄目なの?」

アタシはスラックスの上から、男のシンボルに触れる。

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