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藤の舞
第15章 誘惑
次回の約束をどう取り付けようか…

下手なことを言って、元も子も無くしたくなかった。

男が濡れたものを取り外し、もう一度湿布を巻いてと始めていく。

「捻挫の方は腫れが出てきてないから、すぐ良くなるといいね。」

アタシは嘘をついていることが心苦しくなる。

「あの…アタシ…」

男がアタシの口を手で塞ぐ。

「さっき連絡先を交換したでしょう。
君が心配だから2日置きに連絡するよ。
君からも気になることがあったら、いつでも連絡すればいい。
そして状態を確認したいから、都合を合わせて、見せてくれるか?」

「はい…」


男から約束を取り付けてくれた。

「ストッキングを履かせてあげるよ。」

男が器用に巻いていき、爪先に被せる。

両足のを交互にたくしあげながら、隠れる前の素足に、チュッ…チュッ…とキスを落としていった。

「もう鍵はついていないんだね。」

スカートを捲り上げて、アタシが腰を浮かすと、
男がそう言って、パンティとストッキングの上から、
チュッとキスしてくれた。


アタシが仕掛けた罠に気づいているのか、いないのか…
全ての罠の記憶を払拭して新しいものに変えてくれた。
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