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藤の舞
第17章 童歌
"チュウ"
あん
"チュウ"
あん
"チュウ"
あぁん

"おっ父さんが呼んでも"

"おっ母さんが呼んでも"


とうとう衝立の迷路が終わり"遊び"の様子が見えた。

五人の男が車座になり、外側を向いて、互いの背を支えにして座っていた。

そこに一人の女が大股開きで跨がり、歌の節に合わせて、男を渡り歩いていた。
女は俺に背中を向けた男に貫かれているところだった。

異様な雰囲気にゾッとする反面、一気に自身に熱が籠る。

♪♪"いき〜っこ無〜しぃ〜よ"

っぁあ…だめ、だめ…いきそぅ…

「そりゃ駄目だ」

女を抱いていた男が、さっと女を外し、隣の男へ誘導した。

男たちは銀の細いチェーンを手で持ち、それが大きな円となり男たちの前に渡っていた。

女はまだ向こう側にいてわからないが、奴隷、"親友"では無さそうだ。

はっきりしないのは、そしてこの遊びが異様な雰囲気を醸し出しているのは、
男も女も、黒い頭巾をすっぽり被っていて、
目と口だけしか見えないからだ。

俺の正面にいる男が、手招きし、側にある椅子に腰掛けるよう促された。

俺は従って、そこに座った。

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