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第18章 人工受精

精液まみれの鰻は、懐妊祈願として、奴隷に与えることにした。

ナースを元の職務に戻し、ガウンを来て、吐き気に堪えながら、鰻重を食す奴隷…

鰻に犯され、夫も犯され、それを介して孕むこと、
そして、夫の精液を共に体内にいれたもの同士の共食い…

どんなに老舗の一級の味でも吐き気を催すのは仕方ない。

｢おやおや、早くもつわりですか？｣

嫌味をいって診察室に行った。

奴隷を少し横にさせ、回復を待つ客たち、
彼らには共通の性癖があった。

奴隷の夫に通ずる癖が…

きっと目覚めたら欲するであろう奴隷のための、
最大の配慮であった。




小一時間、奴隷の眠りを見守った客たち、
奴隷が彼らの為に目覚める。

客たちは眠る奴隷の香りを嗅いで、自身を万全にして待機していた。


客たちは、白衣を羽織るだけにして前身をさらけ出したまま腰掛けていた。

白雪姫の死を哀しむ小人のように、その目覚めを待ち覗き込んでいた。

……あっ…

自分の身に起きたことを回帰するように、グルッと辺りを見回して、小人たちの存在にﾋﾞｸｯとしている奴隷。