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藤の舞
第2章 初診
女性が一番隠したい大事な園だけを晒す。
患者達がどんな心境で服を脱ぎ、その椅子に腰掛けるのか、想像だけで興奮するのだ。


問診票の問いは、治療目的というより、僕の嗜好で設定している。

答えを見れば、患者が自分好みかどうか、攻め方が見えてくる。

この餌…もとい、患者は、理想的なタイプだ。一気にけしかけてどれだけ変貌させるか…

思わず喉が鳴りそうなのを堪える、うん、少し時間がかかったが患者の支度が出来たようだ。


「準備出来ましたか?」

「っ…はっ、はい。」

これだけ努めても、かなり緊張しているようだ。

「椅子が動きますからね。椅子にもたれ掛かって、力を抜いていてくださいね。」

「はい。」

椅子がメロディーを奏でて動き出す。

椅子の説明から設定、診察前の患部の消毒までを、看護婦に任せるところもあるが、僕は1人でやる。

むやみに恥部を何人もに見られる必要はないだろうと配慮している。


いや、それは建前で、椅子に開かれて恥部を晒す行程を、患者がどう反応するのか見るのが楽しいからだ。

『椅子が上昇します。動かないでください。』

椅子が電子音で話す。


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