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第1章 降りてきた影は解放への予兆

[7月21日]　妹のプライベート日記


　ちょっと信じられない。

　ママの居ない時を狙って、パパと汚いことをしていたお姉ちゃんだったけど、さっき、ついに性交？しちゃったみたいだ！

　2階の私の部屋まで、うっすらとその声は聞こえてきた。

　全く勉強に手がつかない。
　ヘッドホンをしてやり過ごそうと思ったけれど、一度気になってしまえば、そんなことではどうにもならないんだよ。

　私は前のときみたいに、そっとパパの部屋の前まで忍んで行った。
　でも、別に普通に行っても気づかれなかっただろうね。
　そのぐらい、もう二人は夢中。
　私が家にいることなんて、きっと忘れちゃっているんだ。