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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第16章 父と娘のPart2


[9月22日] 風景:華の帰宅


 通常であれば、娘が帰宅するまでにはまだまだ時間がある、という彼の予測は正しかった。
 しかし、今日の娘の心持ちはいつもと少々異なっていたようだ。

 昼休みに友人のヨウコと昼食を取りながらも、その意識はどこか上の空である。

 「どうした?桜井?なんかボーっとしてるね?」
 「んっ?ああ、ご、ゴメン…」
 「大橋くんのことでも考えてたの?」

 突然、もうすっかり忘れていた記憶を引きずり出される。
 ずっと愛していた恋人に騙され、そして彼の弟に強姦されてしまった記憶。
 しかし、そんな記憶はもうすでに娘にとってはどうでもいいことになっていた。

 「ええっ?違う違う。いや妹がさ、熱出して寝込んでるんだよ…」

 家に残してきた柚子のことが、ずっと気にかかっている、そういう話を説明した。

 「でもお父さんもいるんでしょ?大丈夫だよ。」
 「そうなんだけどさ。」

 妙な胸騒ぎがする。

 彼女自身はその胸騒ぎは柚子の体調が突然悪化したりしやしないかとの不安だと思い込んでいたが、しかしその深層にはそれとは異なる思いが渦巻いているのだった。
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