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第16章 父と娘のPart2

　そんなヨウコの忠告であったが、5時限目の直前を迎えたころには娘は居ても立ってもいられなくなり、結局彼女は早退という道を選択した。

　そうしてすぐに帰宅の途につくと、寄り道もせずに一直線に家に向かう。
　何が彼女をそこまで焦らせているのか、娘自身にはよくわかっていなかった。

　そして彼女が家のドアの前に立ったのは、2時を少し回ったくらいの頃である。

　鍵を取り出して、鍵穴に差し込んだその瞬間、

　「あっ、あんっ！」

　と言う柚子の喘ぎ声が耳に入った。