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第25章 怒　IKARI

　「…そうだよね…痛かったもんね…ほんと。ごめんね。お父さん…」

　そう言いながらこちらに顔を向けた華には、寂しそうではあるが、しかし柔らかな表情がいつの間にか戻ってきていた。

　いつもの華がようやく帰ってきた。

　そう思ったところで私の体からは一気に緊張が抜け、私の体にも柔らかさが戻ってくる。
　ふうぅ、と深い息が漏れた。
　
　私が若干リラックスしたことを分かったのか、華がもう一方の手で私の乳首をいたずらし始めたところで、思いがけずペニスにも変化が起きる。

　「あっ…」
　「あ…」
　「やだ。大きくなってきた……ぅふふ。そっか。やっぱり、怖かったんだねえ。」
　「そ、そういうわけじゃ…」

　「もういいよ。隠さなくても。ごめんね。徹さん。もう殴らないし、怒らないから、安心していいんだよ。」

　華は私の頭を撫でながらそう言って、顔に微笑みを浮かべた。それは先ほどの凍りついたような怒りの微笑みではなく、優しく私を愛するいつもの華のそれであった。