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第25章 怒　IKARI

[10月22日]　娘のプライベート日記


　お父さんと柚子を殴りつけた私の姿は、本気でお父さんを怖がらせてしまったようだった。

　私が何回お父さんのことを殴ってしまったのか、もう思い出すことも出来ないけれど、気が付けばお父さんの顔は腫れ上がって、私に殴られた箇所はあざになっていた。

　口元と鼻から血を流している姿は痛々しかったけれど、その時の私にはそれを憐れむ心もなかったと思う。

　裸のままベッドに横になったお父さんのおちんちんは、普通よりももっと小さくなっていて。だから、私はその場で服を脱いだのだけれど、私の裸を見てもおちんちんはちっとも大きくならなかった。

　私がいない間、ずっと柚子とセックスしてて、柚子の身体が好きになっちゃって、私の裸を見ても全然興奮しなくなっちゃったのかな。
　
　そう思ったら、また心の中に怒りと悲しみが黒く充満する。
　そんな気持ちが顔に出ていたのか、お父さんはまた怯えたような表情になって、それがまた私の気持ちを悲しくする。

　悪循環だって思った。