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§ 龍王の巫女姫 §
第7章 蕩ける果実

「きゃ…ぁッ」

胸の上に溜まっていた果肉を
口を寄せて炎嗣が吸い取る。

彼の髪と高い鼻が濡れた肌を擽った。


そして炎嗣は口に含んだ其れを彼女の口に強引に押し込む。


油断をついて入ってきた果肉を、水鈴は驚きのあまりほとんど噛まずに呑み込んでしまった。


「…ん…!」

「旨いか?」


ツルンとした喉ごし

舌に残る甘み…

悔しいけれどそれはとても美味しかった。



続けざまに石榴の小粒を指にとった炎嗣が、今度は其れを彼女の口に放り込む。


「……っ」


指ごと口内に入ってきて
彼は粒を口の中で潰していった。



甘さと少しの酸味が広がる──

行き場のわからない彼女の舌が男の指に時おり絡まる。

“ 苦しい…っ ”

粒の中には小さな種が入っていて、彼はそれも一緒に呑み込まないように器用に種だけを掻き出した。



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