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§ 龍王の巫女姫 §
第8章 託宣( タクセン ) ── 若王の秘密

水鈴は敷布に腰をおろす。

「あなたも下がってよいですよ」

こんな自分に付きっきりではこの女官も疲れるだろう。

他の…もっと若い女官達は、隠し持った装飾類を眺め合っては、職務の合間に上手く息抜きをしているというのに。



女官が部屋を退出して──


ひとりになった水鈴は、うとうとと頭で舟を漕ぎだした。



「んー……」



食後の眠気か

瞼が重たい……。



“ 服…寝るならちゃんと着替えないと……シワができてしまう ”



あの男からというのが気になるけれど

せっかく、用意してくれた巫女服だから。




「──……スー、スー」




この時…



彼女は気付かなかった






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