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§ 龍王の巫女姫 §
第2章 峭椋村の巫女姫





サラ サラ サラ..... . . . . .


チャプン



滝があるといってもその水量は可愛いものだ。

この土地に特有の濁白色の岩壁から、涌き出るように流水が落ちている。

底の白砂が見えるほどの透明な湖は、周りを深い緑で覆われていた。


──森にある幾つかの湖の中でも此処が彼女のお気に入りだ。


こじんまりと周囲から隠れていて
それでいて水は特別に清らかだから…。


笠を外し帯をとって、服を肌から滑り落とした彼女は、いつものように足先を水に潜らせた。


「──…」


掌で桶を作り水を肩にかけてゆく…。



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