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§ 龍王の巫女姫 §
第14章 湯に溶ける甘い蜜

彼女の身体には体重を支える力が残っていなくて、崩れる下半身を持ち上げているのは炎嗣の手だ。

どうしたって抜け出せない…

だから水鈴は、岩に肘をついてひたすらに喘いだ。


「…水鈴…っ…」


掠れたことで凄みを含んだ炎嗣の声──

汗を滲ませ、暴発しようとする自身の猛りを温かな谷間に埋めながら、欲望に従い動かし続ける。


この向きでは彼女の顔を見られない…

それでも優に想像できる。


“ 蕩けきった顔をしているんだろう?
 だらしなく…──与えられる快楽に溺れて ”


いつもの透明な声に、目一杯の情欲を浮かべて。

この快感に夢中な筈だ。



「…これが好きか…!? 水鈴…っ」


「…あああ…っ、ああッ …あ、ん」


「…好きだと、言えよ」


男の色香たっぷりの低音が
苦し気に何かを囁いてくる。




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