この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
§ 龍王の巫女姫 §
第4章 狂気

いま見た光景を、怖くて思い出せない。
ただ涙が出てくる。

もう…目を開けることができない。


パキ、パキ、パキ...


横に迫る火の手を感じようとも
彼女の足は使い物にならない。






──…これは、夢なのか

まだわたしは悪夢を見ているのだろうか。



それなら納得できる。こんな光景は、現世に似つかわしくないのだから…。起こっていい筈がないのだから。



わたしを毎晩襲っていたのは

きっとこの悪夢だったのね。


…それなら納得よ


きっとそうよ、これは…夢で…!!




「…ふッ…ぁ…!!……あ…ッ」


夢なんだ。

そう言い聞かせながら、必死に言い聞かせながら、水鈴は顔を覆う手を外した。



「夢…だもの、怖くないわ…っ夢だもの」



卵屋のおじいちゃん

米売りのおばさん、お姉さん

鵜飼いのおじさん

下駄職人のおばあちゃん



変わり果てた姿…


こんなの、あり得ないわ、信じないわ。


だって只の夢ですもの。


だから早く覚めて。
わたしは騙されないのよ。



ほら…いつもの唄が流れてきて…


わたしを夢から連れ出して。





行かないで、迎えにきて



待って、駄目よ、わたしは此処よ?




「…誰か…っ…!!」




ちゃんと見つけて



ほら




「──…水鈴様!!!」




──早く






/567ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ