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§ 龍王の巫女姫 §
第4章 狂気



その時、集落の向こうから無数の足音が…


「あそこに生き残りがいるぞ!」

「誰だ?銀髪の女か!?」



「…え…!?」

「──…!?」


花仙が後ろを振り向く。



彼等は──?



「逃げますよ水鈴様!」


咄嗟の判断で水鈴を抱きかかえ花仙は立ち上がった。


抱かれた水鈴は彼の首に手を回し、向こうから追ってくる男たちの姿を確認した。



「だれ…!!」


水鈴の知らない男たちだ。


兜と胸当てで武装した彼等は二人を見つけるなり此方に走りよってくる。



走り出した花仙の腕の中で、追手を見た彼女は本能的にすくみあがった。



大の男達がまっしぐらに二人を追う…。

皆がその手と腰に、凶暴な剣を持っていた。




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