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§ 龍王の巫女姫 §
第5章 炎の李王

水鈴は暗闇の中にいた。

「──…ん」

それは彼女が眠っていたからで、瞼を上げたその視界の先は暗闇ではなかった。



........




寝起きの頭は上手く働かない。

寝起きの身体は重たく言うことを聞かない。






ただ彼女が感じれるのは

身体を包む柔らかで温かい敷布と、仄かな甘味のするかわった香りであった。






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