この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
§ 龍王の巫女姫 §
第2章 峭椋村の巫女姫

女が身に纏っているのは、周りの女人と同じような衣である。

そこに頭に笠( カサ )を被り、笠から垂れた布地が彼女の腰までを全方位から囲っていた。

よって、女性であることは確かなのだが…若いのか老いているのか、その表情を見ることはできなかった。


──と、その時…


「──…」


女を囲む布地の切れ目から、さっと白く可憐な指が現れた。


その指が前方の布を少しだけめくる。すると…

小さくぷっくりとした桃色の唇と、紫紺の瞳を閉じこめた大きな目が、笠布の隙間からのぞいた。



カラン... . . カラン.... . . .


ゆったりゆったりと進むその足どりは優雅この上ない。

けれど彼女からしたら、それは戸惑い故のにぶった歩みでしかなかった。


活気溢れる王都一のこの市場で

ポツリ立ち止まった彼女の目だけが、周囲と同じようにキョロキョロとせわしなかった。



「おーい!そこのお姉ぇさん」

「……っ」

不意に呼び掛けられて彼女は肩をすくめた。


/567ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ