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高嶺の花は惨(むご)く手折られる
第4章 屈辱と恥辱の6月
「具合が悪いようなら、少し横になって休まれてはいかがですか?わたしも この後ひとつ打ち合わせがありますから、ゆっくりしていってもらって構いませんよ」
「いえ、結構で…」
「せっかく萩尾先生が心配して言ってくださってるんだ、そうさせてもらえば?」
麗華に有無を言わさず菅野は彼女の身体をソファーに横たえる。
「麗華、君には言ってなかったけど、最初に勤めた高校では僕を巡って女生徒二人が刃傷沙汰を起こして、手を出したわけでもないのにその責任をとって辞職させられてるんだ。だから今回の件を穏便に収めてくれた萩尾先生には感謝してもしきれない。麗華だけ降格みたいな扱いになって申し訳ないけど、将来きっと幸せにするから、春まで僕のために耐えてくれないか?」
「いえ、結構で…」
「せっかく萩尾先生が心配して言ってくださってるんだ、そうさせてもらえば?」
麗華に有無を言わさず菅野は彼女の身体をソファーに横たえる。
「麗華、君には言ってなかったけど、最初に勤めた高校では僕を巡って女生徒二人が刃傷沙汰を起こして、手を出したわけでもないのにその責任をとって辞職させられてるんだ。だから今回の件を穏便に収めてくれた萩尾先生には感謝してもしきれない。麗華だけ降格みたいな扱いになって申し訳ないけど、将来きっと幸せにするから、春まで僕のために耐えてくれないか?」