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忘れられない指
第5章 思いもよらぬ・・
まだ孝明は何も言わない。
名前さえ呼んでくれない。
荒い息づかい、それだけ・・

「・・孝明・・さん・・・」

快楽の中、名を呼ばれた孝明は、

「・・今だけ・・オレのモノになってくれ・・」

やっと答えてくれた。
苦しそうに囁いた。
今にも泣きそうな声だった。

うん・・声にならない声で答えると、私の着ている物すべてをはぎ取り
そして自らも全裸になり、温かい肌と肌でぬくもりを味わった。

肌だけじゃない。
体の中にもぬくもりが広がった。
彼の欲望が貫いてきたからだ。
少しづつ押し広げられた泉に思わず力がこもる。

力抜いて・・かすかに聞こえた。
私は必死になって力を抜いた。次の瞬間、彼が・・
私の中に納まった。
何度も上下する。
彼が揺れるたびに、こすれる肌が熱を持つ。
汗もにじんできた。

もうすぐ・・もうすぐ頂点に行きつきそう・・
頭がぼーっととしてきて・・
彼の背中に回した腕から力が抜けていき、気を失いそうになった時
ものすごく大きな振動があって、奥の奥まで突き上げられて、そして・・

低いうなり声と同時に私の中から塊が抜け出ると、おなかの上が温かくなった。

孝明の愛の液が・・広がった。
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