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忘れられない指
第2章 出会い
「まずは自己紹介。
 こっちから孝明、史彦、で、オレが凌空。
 オレたち大学時代の友達でさ、就職してからもこうしてしょっちゅう集まってんだ。
 っていうか、みんなこの近くに住んでるんでね、ここが集合場所みたいなもんなのよ」

カクテルが出来上がるまでの間に、凌空と名乗った男が代表してしゃべった。

孝明と史彦と紹介された2人は、物静かな感じで、
凌空という男がリーダー的な、というか一番賑やかそうな男だった。

カンパリオレンジを私の前に置いたマスターが

「こんなにいいオトコばっかりなのに、みんな彼女ナシでさ、
 年中ここに入り浸ってんのよ。おホモだち?って
 よくからかわれてんだよね?孝明くん?」

そう言ってニヤリと笑う。

マスターに話をふられた孝明。
よく見ると、3人の中でいちばん端正で整った顔立ち、いわゆるイケメンだ。
史彦も凌空も、どっちっていったらイケメン、と言えるが、
その中でも孝明は一歩抜け出ていると私は思った。
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