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第5章 命の終わり

「重症患者に挙がっている仁木さんですが、レートは五十で、血圧も五十から六十台、酸素はマックス十リットルで何とか九十パーセント取れてます。刺激には反応なく、レベルが落ちています。急変時、DNR（容態が急変しても心肺蘇生を行わない意のこと）です。この方は家族がいないので、連絡先はNPO法人になっています。そこは二十四時間スタッフがいるそうなので、夜中に亡くなられた場合にも、すぐにそちらに連絡をします」
以上です、と言って私はミーティングを締めくくった。