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Love Emotion
第5章 命の終わり
平山さんの考えは私にも理解できた。
仁木さんはいつ亡くなってもおかしくはない状態だ。
だが、患者様は仁木さん一人だけではない。
仁木さんのことを最優先にして動いていくために、今は他の患者様に対してやるべきことをやっていかなければならない。
私は「わかりました」と平山さんに返事をし、ビニールエプロンを外して医療用廃棄物を入れる箱に放り込んだ。
手洗いをしてから、私と平山さんと前田さんの三人で患者様の体の向きを換えていく。
自力で体の向きを換えられない患者様は定期的に体位変換をしないと褥瘡発生のリスクが高まるからだ。
十五分ほどで体位変換を終えると、私は平山さんと一緒に仁木さんの部屋へ向かった。
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