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男の娘のボクに彼女と彼氏ができるまで
第2章 百合音さんの好きなこと
百合音さんはボクのすぐ隣に座る。

「桜李」

「え……?」

気づいた時には百合音さんの顔がすぐ近くにあった。

目をつむる余裕もなく、唇が重なっていた。
ファーストキスだった。

「うわっちゃあ!」

コーヒーが手にこぼれて、ボクは慌ててカップをテーブルに戻す。

「あははは、しょうがないな、桜李は」

百合音さんがティッシュでコーヒーを拭いてくれる。
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