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第1章 ボクの好きなこと

「え？　あ、はい……」

ボクは顔を上げた瞬間、固まった。

そこにいたのは、同じ大学の百合音（ﾕﾘﾈ）さんだった。

すらっとした美人で、いつもブルーや黒のシャープな服を着こなしている。
肩の上まである髪は真っ直ぐでサラサラだ。
授業中だけ眼鏡をかけているのだけれど、それが出来る女みたいですごくカッコイイ。

百合音さんはボクがこっそり憧れている相手なのだ。