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先生、早く縛って
第17章 思いきり抱いて

石塚さんなら知ってる、昔の先生のこと……そして、先生に大きな影響を与えた小説。

知りたいことはいっぱいあるのに、なかなか近付くことができない素顔の先生。

いつか教える、かぁ……
そのいつかが早く来るといいな。なんでも話して、話してもらえるような……

そんなことを考えながら、私は先生に手を引かれ麓に下りた。

そして、車に乗り込み10分ほど走ると、住宅街から少し離れた、薄暗いその場所に……白い宮殿みたいな建物が浮かび上がっているのが見えてきた。

うわ……すごい。ドキドキだ……
私がホテルに来るなんて! しかも大好きな先生と……

でも、なんだか地元で見たことある普通のラブホテルと外観はあんまり変わらないみたい……
初めはそう思ったけど、ホテルの入り口の向こうは全くの別世界。

一台づつのガレージみたいになった駐車場には、それぞれの部屋の写真が貼ってあって……何だかとても生々しい。そして、先生が車を停めた場所に貼ってある写真には……赤やピンクの変わった椅子のようなものがいっぱい映っていた。

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