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先生、早く縛って
第21章 鬼畜王子

と、次の瞬間……俺は彼女に唇を塞がれていた。

濡れた肉と肉が触れ合い……柔らかなものが俺の中に侵入してくると、静かな書庫にその音を響かせる。

華奢な指先が俺の後ろ髪に分け入り、両手で囲むように頭をかき乱し……それは経験のない俺でも分かる、男を誘うキスだった。

俺は、追い掛けてくる唇を半ば無理やりに離した。

「……先輩……一体、何の用なんですか……」

そう問いかけると、先輩は面白そうにクスクスと笑う。

「桜井くんって……クールだとは聞いてたけど、本当にそうなのね。キス、したのよ? 今から生徒会のお手伝いでも頼むように見えるかしら」

そう言って、先輩が俺の身体を書棚に押し付けてさらにキスをすると……背後の棚で本がパタンと倒れる音がした。

あぁ、そういう要件か……
呼び出し、告白はしょっちゅうされているが、こんなアプローチのされ方は初めてだった。

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