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先生、早く縛って
第26章 幼馴染

「何で初めっから諦めてるの?! 小さいときに宿題を教えてくれたカズくん……すごく上手だったよ? カズくんの家のことなんて凛はわかんなかったから……カズくんはきっと先生になるんだろうな……ってずっと思ってた。それでまた家庭教師してもらって……もう絶対先生になるんだって疑わなかったよ。だって、すごい楽しそうだったし……」

「凛……」

そうだ、俺も……凛に再会し、勉強を教えたこの数ヶ月はとても充実していたし楽しかった……

「あのおじさんを説得したなんてすごいじゃん! 30歳でいいじゃん。その時になったら何かが変わってるかもしれない……今、絶対自分の夢を叶えるべきだよ!」

俺は、眩しいような思いで凛を見た。
前向きな気持ち……凛はいつもそれを俺に教えてくれる。

「そうだな……やってやろうかな。だけど凛、お前もだよ。凛のお父さんがびっくりするような大学に合格してやろう。俺が絶対夢を叶えさせてやる」

そう決意を固めて凛を見ると、そのうるうると輝やく瞳と視線が絡み合った。

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