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きみに鎖を
第2章 ーー

♢♦︎♢♦︎





お腹すいた、と思った。


おもたい瞼を無理矢理こじあける。ぼんやりする視界にうつる見覚えのない天井。


(ん?....えっと...そう、昨日は...。...ッ!!)




瞬時に思い出された昨夜の情事。この身体のだるさは、男の執拗な愛撫と巧みなテクニックからきているのか、とどこか冷静に判断した。



が、乱れた自分をも思い出し顔に熱がたまる。恥ずかしい。思わず顔を手で覆って.....覆って?


はっと手をみる。手錠がない。レナを拘束し続けた手錠が外れていた。




「...っふ、」


「え?...あ、え、きゃあっ」


「おはよう。よく眠れたようでよかった」


「い、いつから...」


「いつから?お前が起きる前からここにいたが」


「(...気付かなかった orz)」




コーヒーを片手に壁に寄りかかり立っていた男がこっちの歩いてくるのが見えて、身体を固くしベットの端に寄った。


しげしげとレナを眺め、そしてふっと笑う男。




「な、なんですか」


「いや、野良猫みたいだと思って」


「猫...」


「あぁ。警戒してこちらを睨むところなんてそっくりだ。まぁ猫は百面相しないがな」


「なっ」




くつくつと楽しげに笑う男を睨みつけるも、これじゃほんようの猫だと気づく。




いや、猫でいい。わたしは野良猫。こんな男に懐いてたまるか。


そんなレナの首に男は手を伸ばす。




「...首輪でもつけるか?」


「!?」






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