この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Love adventure
第9章 雷鳴と
 外は風が強まり雪が激しく舞っている。
 雷も何処かで鳴っていて、地響きの度にほなみは不安げなまなざしを窓の方へ向けた。
 スープを煮込みながら、部屋の中を片付ける。
 パソコンの側に飾ってある智也と一緒に映る写真をぱたりと伏せ、大きな溜息を吐いた。

(私――西君を部屋へ入れてしまった――)

 あの後ふたりはエントランスの前で暫し抱き合っていた。彼の身体が恐ろしく冷えきっていて、甘える様に
「俺、帰りたくないなあ……て、普通は女の子が言う台詞かな?」と言われてしまい、突き放す事が出来なかった。
 エレベーターの中でも西本はほなみを抱き締め、何度も口付けた。
 夜中とはいえ、いつ誰が乗ってくるかわからない。
 ハラハラするほなみは、必死に振りほどこうとしたが、結局、がっちり抱き締められたまま最上階に着いた。
 部屋に入るなり、後ろからぎゅっと羽交い締めにされ、首筋に唇をはわせられ、身体の芯が柔らかく蕩けそうになる。

「ま、待って……」

 ガウンを脱がしにかかろうとする手から逃れ、ほなみは後ずさる。

「この期に及んで待てなんて、鬼だな……」

 西本は微笑しながら、じりじりと近付いて来る。

「とにかく待って!お風呂に入って!温まらなきゃ!」

 つかまえようとする彼の手から逃げながら、クローゼットから新品の男物のパジャマと下着を素早く出して渡した。

「凄く用意がいいね……ていうか、男物のパジャマが常に家にあるの?」

 彼は目を丸くしてパジャマと下着を受け取ると、少し考え込む。
 ほなみは、質問には答えず、彼の背中を押してバスルームまで連れていった。

「お湯は溜めてあるから、ちゃんと中で温まってね?」

 出ていこうとすると腕をつかまれる。

「一緒に入らないの……?身体が冷たいよ?」

 抱き寄せられ頬に素早くキスされて、ほなみは真っ赤になった。

「わ、私はいいの!」
「う――ん残念。まあ、後で俺が温めてあげるから……いいか」

 西本は意味ありげな視線でほなみを見つめながら脱ぎ始め、ほなみは慌てて後ろを向いて叫ぶ。

「で、では、ごゆっくり!」

/814ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ