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ジェミニの檻
第2章 it's all your fault
春休み、由岐の試合を見に行ったり、部活がないとデートをした。

渉とえれなと四人で遊園地にも行った。

四人で撮ったプリクラを帰りの電車で何度も見返す。

「こーやって見るとどっちかわっかんねーな」

渉がプリクラを覗き込む。

「渉!」

叱咤した由岐を不思議そうに見上げる六花。

渉は口元を手で押さえて、逃げる様にスマホを取り出した。

「由岐くん?」

「…気にしないで」

唇を尖らせ、何処か不機嫌な雰囲気を漂わせる由岐に、えれなは笑いを押し殺していた。


二人きりになったいつもの帰り道。

途中にある公園でのおしゃべりも慣れたものだった。

「明後日から高2かぁー」

「だな!またゴールデンウィークにある試合に向かって頑張るかな!」

「うん!絶対見に行くね!」

「…六花さ、普通科だよな?」

「?そうだよ」

「特進科の奴らと…会ったりしないよな?」

城南高校は普通科と特進科の二つのコースがあり、特進科は校舎も別棟だった。

「何で?」

至極当然の質問にも由岐は明確な答えを避けた。
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