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ジェミニの檻
第17章 ジェミニの檻
「もっ…だめっ…志貴…お、く……奥まできて…るのぉ…」

「六花、お前は俺のものだよな?」

「んっ…んっ、はっ…そっ…だよ…」

息も絶え絶えに零す六花に、由岐は半ば呆れ顔で志貴を窘める。

「志貴、それ、ズルいって」

「うるせー、勝手に目隠し取りやがって、どっちが協定違反だよ」

奥まで辿り着いた志貴の尖先はぐっと膨れ上がりその時が近いことを悟らせる。

「先に手、出したのは志貴だろ?あぁ六花、もうイきたいよな?ほらイかせてやれよ」

「黙っ…てろっ…!言われなくても…っく…六花、イクぞ…っ…」

「あっんっ、ああっ、ふあっ…あ、あっ、イク——…っ…」

六花の爪が志貴の胸に傷痕を残した。



湯船に浸かった六花はバスタオルを巻いたまま、志貴のベッドに横たわっていた。

指先にすら力が入らなくて、由岐が持ってきてくれたお茶のコップもテーブルに乗ったままだった。

シーツを握り締めてみても、柔らかな曲線が造られるばかりだった。

「六花、起きてる?」

由岐がドアから覗いても、上半身を起こすこともままならない。

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