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ジェミニの檻
第2章 it's all your fault
「今週末にヤるんだ?」

はっと振り向くと志貴が壁に腕を組んで凭れかかっていた。

六花は気恥ずかしさで俯いてしまう。

下履きのローファーに履き替えると、外ではなく校内へと戻って行く。

「ちょっ!何処行くの?!」

「初めてはベッドの上がいいだろ?それとも外がいいのか?」

強く掴まれた腕は振り解くことなど出来ない。

リーチのある志貴に半ば引き摺られるように着いて行くしかなかった。



夕暮れから夜に変わりだした廊下は薄暗く、何故夜の学校というのはこんなに不気味なのだろう。

普通校舎の一階、端から三番目に位置するその部屋は確かにベッドがあった。

—————保健室。

引き戸を開け、六花を押入れると、後手に戸を閉めて鍵をかけた。

すぐ様腕を取ると真っ白なノリの効きすぎたベッドへ近づいた。

肩を押して六花をベッドに座らせる。

「な、に…?」

「…初めては、渡さない」

「何で…?」

「———お前のせいだ」

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