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ジェミニの檻
第4章 ビタースィート
土曜日、約束の時間に南口で由岐と合流し、そのまま最寄りのスーパーへ向かう。

「玉ねぎとピーマン、トマトときゅうり…」

六花はメモを見ながら次々とカゴに材料を入れた。

由岐の持ってきていたエコバッグに入れ直すと、手を繋いで家に戻る。

「お邪魔します」

可愛い一軒家はしんと静まり返っていた。

「志貴…くんは?」

「あー…なんか友達ん家に泊まるとかなんとか…」

「そ、そっか」

ぎゅっと着替えの入った鞄を握り直す。

「遅くまで、いい?」

「えれなんちに泊まるって言ってきたから…」

由岐が身を屈めて覗きこむ。

「あ、でも!えっと…」

「ちょー嬉しい!」

破顔の表情でキッチンに向かった。

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