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第15章 【番外編】梢と駿兵(１)

俺は天にも昇る気分で梢を抱き締める。

「ごめんな、俺がウジウジ悩んでないでもっと早く恋人のフリを解消してれば…いや、最初から引き受けなかったら、こんなふうに梢を傷つけずに済んだのに」

そうだよ、あの時『フリなんて嫌だ、ちゃんと付き合ってくれ』とさえ言っていれば…

だけど、もう間違えない。

「お前の望み通り、今、俺達は彼氏彼女でも友達でもない」

ここから新しく始めるんだ。

「梢が好きだ。俺の彼女になってくれ」