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第16章 【番外編】好き好き、明日奈ちゃん

「梢〜来たよ、どこ？」


「梢さんは来ないよ」
明日奈ちゃんに逃げられないよう、ドアから充分離れたところで肩を叩く。


「ッ！天志…ッ」

梢さんに聞いた話とこの表情からして、他に好きな男ができたとか嫌われたわけではないらしい。

「明日奈ちゃん、なんで俺を避けるの？…もしかして嫌いになった？」

俺は明日奈ちゃんの本音を引き出すため、わざと心細そうな顔をしてみせた。