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第19章 明日奈と天志【第二部】

「着いたよ、明日奈ちゃん」

天志に起こされたのは我が家のリビングのソファーだった。

「ごめんね、勝手にポーチを開けてカギ使っちゃったよ」

「あたしこそ寝ちゃってごめんなさい…ありがとう」

「明日奈ちゃん、俺 今日頑張ったよね？ご褒美もらっていい？」

天志があたしの手を握ってニッコリ笑う。
この笑顔に逆らえるはずもなく、あたしは鼻血を堪(こら)えながら頷いた。