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第21章 明日奈と天志【第三部】

「そんなことより、俺がいないとこで明日奈ちゃんが知らない男に口説かれてたことの方が問題だよ」

「口説かれてなんかないでしょ!?」

「肩抱かれてたじゃん」

「あれは別に…」

「とにかく！」

ズイッと天志が顔を寄せた。

あうッ！

生徒会長になってから凛々しさと逞しさが加わって神々しくさえある天志に至近距離で見つめられて目が眩む。

「帰ったら明日奈ちゃんが誰のものか、俺が誰のものか時間をかけてじっくり教えてア・ゲ・ル♪」

天志は悩殺ものの微笑みを浮かべてあたしの頬にチュッとキスをした。

「キャーッ」

周囲の悲鳴を聴きながらあたしの意識はスーッと遠くなっていった───




＊＊＊第三部(終)＊＊＊
2015-05-11 21:41