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白い背中と君の藍
第2章 タンジェリン◇もっと知りたい
「いた――――!!」

藍色の空を見掛けた場所に、久々に男性が現れた。

声を掛けた日から暫く男性はここに来なくなっていたから、自分のせいかと思ってかなり落ち込んでしまっていた。

コンビニのバイトがない日も、わざわざ自転車を走らせる毎日だった。

黄昏の刻――――。

空の表情が変わるこの時間帯が凄く好き。

今日の空は、少しオレンジが多い。

綿雲を黄金に輝かせる夕日がいつになく眩しく見えて、この場所に導いているかのように思えた。

男性は青く茂る草の上に無造作に座って、ぼんやりと空を眺めている。

コンビニに来た時も、宙を見詰めていたのを思い出す。

絵を描く人だから、何かイマジネーションを掻き立てているのかもしれない。

今は下手に声を掛けない方が良いかも……。

そう勝手に判断して、微動だにしない男性の横顔を食い入るように凝視する。

凄くハッキリした顔立ちではないけど、筋の通った鼻と、形の良い唇は窺い見れた。

遠目からでも睫毛が長いのが分かる。

夕日に照らされて、輪郭が光って見えたせいなのもあるだろうか――――

綺麗――――だな。

男性に対して、初めてそう思った。

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