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白い背中と君の藍
第8章 コーヒー◇優しい気持ち
こういう時、どうしたらいいんだろう?

告白なんて生まれて初めてされた。

それも高校時代から女子にモテモテの智充先輩に!

正直、現実だと思えなかった。

きっと先輩は馬鹿な私を更生させようと思っているのかもしれない。

それなら納得が出来た。

「せ、先輩……凄く私のことを心配してくれているのは分かりました。でも、そんな手段まで使わなくても孝秀のことはちゃんと考えますから……」

本気でそう言い返すと、先輩は整った顔を思いっきり歪める。

「やっぱりお前はバカか!  本気で好きなんだよバカ!」

「てか先輩!  確かに私は馬鹿かもしれませんけど、そんなに念押ししなくてもいいじゃないですか!」

先輩の気持ちをちゃんと分かっていない私は、『馬鹿』って言われる方が気になってしまった。

強気で言い返すと先輩はガックリと頭を項垂れて、深い溜息を吐く。

「はぁぁぁ……悪かった。でも俺が恵のこと好きな気持ちは信じろよ」

揺れる前髪の隙間から、見詰めてくる先輩の目が切なくて……

胸奥がグッと締め付けられそうだった。

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