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白い背中と君の藍
第8章 コーヒー◇優しい気持ち
少しチャラけて先輩はいったけど、私に気を使わせないようにしてくれているのが分かった。

「あの……先輩……」

先輩は背を向けるようにベッドの端に腰を掛けて

「はぁぁぁ〜。今日は引くけど諦めないから……」

思いのほか一途な気持ちを伝えて来る。

皆んなが憧れる智充先輩が、何故何も取り柄がない私をそこまで想ってくれるの?

嬉しさより、疑問が湧いてしまう。

「先輩……私美人でもないしセクシーでもないし、胸も大きくないですけど……どうして私なんですか?」

素朴な疑問を先輩に背中にぶつけてみると、勢い良くこっちに振り向き

「あぁぁ〜!?  俺は身体目的で相手を選んでね〜よ!」

またしても整った顔を思いっきり顰めてきた。

「そ、そうなんですか!?  先輩ならもっと可愛くて綺麗でスタイルの良い、並んで絵になるような人がと思って〜!」

「バァ〜カ……可愛いぞ、恵は」

「――――っ!!」

ジェスチャー付きで説明していた私の頭を先輩は、照れながら軽く小突いてくる。

そんな先輩に不覚にも、ときめいてしまった。

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