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水蜜桃の刻
第4章 記憶


「……指、挿れて……」


大きく息を吐いた。
目を閉じて、私は口にし始める。


「……こう?」


ぬぷ……と、潤みきったそこにはいってくる先生の指。
私は、ん……と声を上げながらも首を振り


「もっと……」


そうねだった。

抜かれた指は、またすぐになかに。
さっきより増えた本数。


「あ……」


はいりこんでくる。
先生のあの指。
テキストをめくる……文章をなぞる、あの綺麗な細く長い指。


「……それで、なか、ぐちゃぐちゃ……って……っあ……!」


言い終わらないうちに動かされたそれ。
蜜で溢れたそのなかは卑猥な水音を響かせる。
私の耳まで侵される。


「どこ?」


ぐちゅぐちゅと掻き回される。


「……っ、あ……やっ、そこ……っ」


その指が、気持ちいい場所を擦る。


「ここ?」


ぐっ、と押すようにして擦られ。


「……っああん……っ!」


そこ────。


「こっちは?」


そして掴まれた右手。
さっき弄らされた硬く勃ちあがったそこに、また指を押しつけられる。


「どうするの?」

「……や……先生……っ」

「ほら」

「────っ!」


なかを擦る先生の指。
たまらず、押しつけられた自分の指を動かす。
円を描くようにぐりぐりと押しつぶす。


「あ……きもちいい……っ……!」


止められない。
もう、止められなかった。


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