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よくある恋愛モノ
第7章 変化



「森継さん……」

「……」



星来は黙って目を伏せている



「少し……話してもいい?」



星来は少し間を置いて、小さく頷く

逃げ出さないなら、いつまでも避けてはいられない

そう思ったのか、星来の目には決意したような強さがあった



「私……この前のことは謝らないから」



近くのベンチに座ると、星来から切り出した



「……ん、わかった」



美和も何かを感じ取ったようで、それ以上何も言わない

数秒の沈黙の後、星来が小さく息を吸って言った



「でも……なんであんなことしたかは言っとく。何も言わないのは勝手だと思うから」



私が和泉くんに初めて会ったのは、去年の冬だった−−−






−その日は習い事の後たまたま迎えが来れなくて、私は慣れない道を一人で歩いてた−−−



「こんなところ見覚えない……道に迷った? あ!」



星来は自動販売機の前でたむろしている若者たちを見つけ、駆け寄る



「あの……家の場所がわからなくなってしまって……教えてもらえませんか?」



星来を見ると、何故か若者たちは一瞬目を見合わせて笑った



「あ、あの……」



星来が戸惑った顔をすると、グループの中でリーダーらしき男が優しい笑みを浮かべ星来に近付く



「名前は?」

「も、森継……です……」



星来は家の名前を聞かれたと思ったらしく、苗字を答えた



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