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第78章 歩いてく

オロオロするあたしと、驚きすぎて口をポカンと開けたまま固まっているパパ。

そんなの気にせず海斗は深く頭を下げ続ける。

「莉愛菜を絶対独りにしない。
莉愛菜のお母さんが守ってくれた笑顔を、今度は俺が守ります。
だから…お願いしますっ!!」

とても真剣にパパに頭を下げる海斗を見て、平常に戻ったパパが静かに口を開いた。

「海斗様、頭をお上げください。」

海斗がゆっくりと頭を上げる。

その瞳は不安そうに揺れている。

「海斗様。
あなたは昔から莉愛菜の事をとても気に掛けてくださっていましたね。
それはとても感謝していたんですよ。」

昔を思い出しているのか、少し遠くを見つめるパパ

「海斗様のお気持ちは、私が日本に戻ってきてからのあなたの姿を見ていれば嫌でも分かります。
それくらいあなたはまっすぐに莉愛菜を見てくださっている。」