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第2章 出会いの衝撃

「あんた、ここの店員なんか？」

　背の高い目鼻立ちの整った綺麗な男性だった。千波はすっかり気圧されてしまう。

「はっ……はい……」
「ホンマに頼むで――しっかりせえや」

　男性は、こちらを軽く睨みながら被っていた黒い帽子を取った。
　金色の長い髪がゆらゆらとなびく。
　千波の中にある何かが呼び覚まされ、目の前が真っ黒の闇に包まれた。
　男性が髪を掻き上げながら、
「どうしたん……顔色が」
　と、言葉をかけて来た様な気がする。

　千波は、叫び声を上げて気を失ってしまった――